コミュニケーションの難しさについて

文章を書く、ということを仕事にしているにもかかわらず、いや、文章を書くことを仕事にしているからこそ、かもしれないけれど、コミュニケーションというものの難しさを感じている。

 

ぼくは元々コミュニケーション能力が高い方ではない。こう書いてみて「コミュニケーション能力」とは何か?という疑問も出てきたりする。

 

コミュニケーション能力とは「相手の話を聞いて、理解する能力」と「自分が思っていることを、伝わるように表現する能力」だと思っている。これはぼくの勝手な持論なので、異論反論はあるだろう。聞きはしないけど。

 

こう定義してみると、ぼくは「相手の話を聞く」ことも「理解する」ことも、「自分が思っていることを伝わるように表現する」ことも、得意ではないのだなと改めて思ったりする。

 

何度も言うけれど、文章を書く仕事をしている人としては致命的な告白だ。自分で自分の首を絞めているようなものだけれど、まあ、仕方がない。

 

会話をしていて、ぼくは人から「自分だけで完結している」から「こちらの話を聞いていないように感じる」と言われることがある。「会話になっていない気がする」とも。

 

もし、そうだとしたら、なぜそんなことが起こっているのか。

 

推測した結果、「自分に自信がないから」ではないか、という仮説が出てきた。

 

自分に自信がないから、相手の話をちゃんと聞いて、自分として判断をして相手に返す、ということができない。

 

あるいは、相手にわかってもらえない、自分が思っていることを伝えることができないかもしれないという自信のなさが、自分の中だけで話を終わらせてしまうということにつながっているのではないか。

 

もしそうだとしたら、大問題である。仕事に支障が出かねない。それも困るのだが、それ以上に、そんなヤツがモテそうな気がしない、という点でも大問題だ。別にモテモテを目指したいとは思わないが、人として、多少は異性からモテたいと思うではないか。

 

言い訳ではないのだが、文章であればまだいいのではないか、と思っている。文章はあくまで、自分から相手へ、ある意味一方的に伝えるものだからだ。自己完結していたとしても、まあ、伝わるものは伝わる。

 

でも、会話はそうではない。文章がバスケのゴールにシュートを放つようなものだとすれば、会話はキャッチボールである。「球技」と大きくジャンル分けすると同じになるが、全く違う競技だ。

 

文章と会話も同じだ。「コミュニケーション」と大きく括れば同じカテゴリーになるが、求められているスキルや意識は全く違う。

 

会話では、相手のボールをまっすぐ受け取って、自分も投げ返していく。相手も機械ではないから、時に自分の予測しないようなボールが来たり、こちらが投げたものが、相手には違って受け取られることもある。

 

その上で、こちらも相手が取りやすいところに、取りやすいスピードでボールを投げる必要がある。このボールを投げてきてくれたということは、こういうボールを返したらいいのだな、といった判断も入れながら、相手がキャッチしやすいボールを返す。

 

相手に合わせることだけが大切、と言いたいわけではない。

 

でも、相手が投げてきてくれたボールをきちんとキャッチしないと、こちらもボールを投げ返すことができない。投げてきてくれたボールをほったらかして、こちらが好き勝手にボールを投げていれば、二人の間でジャグリング状態になる。

 

そうなると、結末は見えている。すれ違うか、お互いにイヤになるか、あきらめるか、である。いずれにせよ、「向き合っている」という状態とは程遠い。

 

少なくとも。ぼくは大切な人との会話においては特に、相手のボールをきちんとキャッチして、自分の想いもきちんと伝える努力をしていきたい、と思っている。

 

少なくとも、(これからは、ということにはなるかもしれないが)二人の間で複数のボールが交差し、ジャグリング状態になって「これなんなん!?」と千鳥のノブ風に突っ込まれるようなことだけは避けたい。

 

それでも、これからもボールを捕り損ねることはあるかもしれないし、自分の好き勝手にあっちゃこっちゃへボールを投げてしまうこともあるかもしれない。

 

でも、修正していく気持ちでいる。

 

ひとまず、目の前の相手の話をもっと聞くことから始めようと思う。

 

たぶん、もっと相手の話を聞くことができる。より深く、かもしれないし、より広く、なのかもしれない。あるいは、より繊細に、微細に、より真意に近いところまで、とも言えるかもしれない。

 

当たり前じゃないか、と思うかもしれないけれど、そのくらいから始めないと、とぼくは思っている。

 

なんだか、本当に自分の営業妨害みたいなブログだけれど、まあ仕方がない。

 

今から、ここから変えていきたいと思っている。

 

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