あすなろの話
世の中に流布している「あすなろ」の話が大嫌いである。
唐突にどうした、と思われるかもしれないが、唐突なのはいつものことであるからして、話の本題にスッと入っていく。
と書いている時点ですでにスッと本題に入っていないではないか、という諸兄のご指摘はごもっともではある。ごもっともではあるが、今はそんなことを議論している場合ではなく、むしろそろそろ本題に入らないと、逆にオマエなめとんかと言われてしまうのではないか、という恐怖を覚えたので本題に入る。
そう、あすなろの話である。
「あすなろ」という樹木がある。
本題には関係ないのだが、「青木あすなろ建設」という会社や、そのほかにも「あすなろ」を冠した社名は数多くあるようなのだが、別にそういった会社並びに関係者を誹謗中傷したいわけではないことだけはお伝えしておきたいと思う。
話が迷子になりすぎる。
そもそも、あすなろとは何なのか。
ヒノキ科アスナロ属の常緑針葉樹。日本固有種。アスヒ(明日檜)とも。
漢名、羅漢柏(らかんはく)。青森県では「ヒバ」、秋田県では「ツガルヒノキ」、岩手県・山形県では「クマサキ」、石川県・富山県では「アテ(貴、阿天、档)」、新潟県佐渡島では「アテビ」などと呼ばれる。
そう。あすなろはあすなろという樹木である。
だが、名前の由来が「明日はヒノキになろう」の意味だという説がある(そうではないという説もある)
ぼくは問いたい。なぜ、ヒノキにならなくてはいけないのか。ヒノキに似ているからと言って、ヒノキになろうとするなんてのは、おかしな話ではないか。
むしろ、あすなろはあすなろらしく、あすなろとしてあすなろを生きていってほしい、とぼくは切に望むものである。
ヒノキに似ているから「明日はヒノキになろう(と思っているはず)」というネーミングをした(としたならば)、その名前を付けた人にぼくとしては説教したい。
勝手に決めんな、と。
その流れで行けば、アントキの猪木は猪木さんに似ているから、「明日は猪木さんになろう」と思わなくてはいけないことになる。春一番とアントニオ小猪木も同様である。
ところで、今調べたらアントキの猪木もアントニオ小猪木も、新型コロナウイルスで陽性になったとニュースになっていた。どうなってんだ猪木芸人。
長洲小力もそうである。と、このままいくとモノマネ芸人さんを全員上げていくことになりかねないので、このへんでやめておく。
あ、コロッケさんはレパートリーが多いので、誰かになろうとは思ってないと思う。
逆に、栗田貫一のように、モノマネしていたら本当にルパン三世になってしまった人もいるから、なかなかややこしくはある。
そんなことが言いたいんじゃない。
あすなろはあすなろであって、何かになろうとしなくていい、というか、自分の本分を全うすることが大切である。
ぼくらも同じじゃないだろうか。
つい、隣の人を見て憧れてみたり、スポットライトを浴びている人と自分とを比べて、「あの人になりたい」と思ってしまうことはないだろうか。
ぼくはある。とてもある。
でも、そのたびに、あすなろのことを思い出す。
そして、ああ、ぼくにはぼくにしか進めない道があるんだよね、といつも思う。
最後にもう一つくらい、くだらないことを書いて締めようと思っていたのだけれど、思いつかないのでこの辺で。
あ、「ジャイアント小馬場」って人もいるんだってさ。
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