いま悪いことは、悪いことじゃない
この間、ある人と話をしていたら、健康の話になった。
その人は、サプリなどを飲んでいるらしいのだが「自分は元々健康なので、あまり変化がわからない」と話していた。「でも、周りの人は『すごくよくなった』という人もいるから、まあそういうものだと思ってる」と言って笑っていた。
変化というのは、振り幅が大きければ大きいほどわかりやすいし、伝わりやすい。
サイヤ人がスーパーサイヤ人になったところで「ふーん」だが(いや、それも本当は大変なことだ)、あのただの一般人代表みたいなクリリンが気円斬を繰り出したとき、みんな「おおおっ」と湧いたはずだ(ぼくだけか)。
小・中・高と世代別の代表に選ばれ続けてきたサッカー選手がプロになり、日本代表になったところで「ふーん」という感じだが、小・中は補欠、高校も公立高校の二軍でプレーしていた選手が、腐らずに日々練習を積み重ね、大学でブレイクしてプロ入りし、一気に日本代表に選ばれたなんてストーリーを聞くと、ちょっと胸が熱くなる。
我々はつい「いま、ダメなこと」をダメだと思ってしまいがちだけれど、いまダメなことは、決してダメではないし、いま悪いことは、決して悪いことばかりでもない、と思う。
プラス1がプラス2になるのもすごいことだけれど、マイナス10がプラス1になることは、もっとすごいことだ。そこには、人の心を動かす何かがある。
ロッキー・バルボアがもともとまじめで、練習熱心だったとしたら、映画『ロッキー』があんなに人々の感動を呼ぶこともなかっただろうし、ロッキーを真似て生卵を飲んで、お腹を壊す人も続出しなかったはずだ。
いま、悪いこと、できないことは、決してダメではない。それをよくしよう、できるようにしようという努力が伴えば、それはその人にとっても大きな喜びになるし、人々にとって希望にもなりうる。
だからと言って、ぼくは「オレは昔悪かった」的な武勇伝を披露する人はあまり好きではない。それとこれとは別じゃないか、とは思う。それはさておき。
いまの自分、できない自分、理想からかけ離れている自分にNGを出す必要は全くない。むしろ、そこから這い上がっていく、できるようになっていく、理想に近付いていく自分こそ、むしろ素晴らしい。
裏を返せば、最初からそこそこできてしまう人には、逆にその姿を見せることはできないわけで、いまのできない自分がいるからこそ、人々に勇気を与えられる、という考え方だってできる。
ちなみに、『ロッキー』の脚本を書いたのは主演を演じたシルベスター・スタローン本人で、この映画が製作・公開される前はロッキー・バルボア同様、鳴かず飛ばずだったのは有名な話である。それが、この作品を通じて一気にスターダムを駆け上がり、日本ではハムのお歳暮のCMに出演するところまで行ったわけだから、人生分からないものである。
かくいうぼくも、いまの自分がダメだとか、足りてないとか、理想の姿とかけ離れ過ぎていると思うことは多々ある。正直、ダメ過ぎてイヤになることもある。どんなに頑張っても、ダメなもんはダメだし、ムリなものはムリだと思うこともある。
大失敗をして、頭を抱えることもあるし、どうしていつも自分はこうなんだと、憤ったり、悲しくなることもある。むしろしょっちゅうである。
でも、そのたびに最近は「いま悪いことは、悪いことじゃない」と思うことにしている。マイナススタートでも、プラスを目指していくしかないし、マイナスがプラスになれば、それはすごいことだ。
例え、元々プラス族から「たったのプラス1じゃないか」と言われたとしても、そのプラス1は、自分にとって、あるいは誰かにとって、とても価値のある「プラス1」たり得るはずだとぼくは思っている。
そう思うと、いまのドひどい自分も、何か生きてる価値があるかもしれないと思える。もし、そんな風に感じる方は、ちょっと試してみてほしいと思う。
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