やることを決めるより、「やらないことを決める」
現代を生きるぼくたちは（どうやらこの書き出し、氣に入ったらしい）、とてつもなくたくさんの情報に囲まれ、また、とてつもなく多くのサービスを受けられる立場にいる。
「課題解決こそビジネスにつながる」と、ある人が言っていた。本当にその通りだと思う。ちょっと前で言えば、液晶テレビや洋服を作るよりも、マスクを作った方が課題解決＝ビジネスになったわけだし、透明のアクリル板を作るメーカーには特需が訪れているのかもしれない。
で、ビジネスをしている人たちは様々なサービスを考え出し、我々（＝消費者）に提案してくるわけだ。コンビニに行ったら「ポイントカードはお持ちですか」と聞かれ、ファミレスに行けば「ポイントカードはお持ちですか」と聞かれ、ワイシャツをクリーニングに出せば「ポイントカードはお持ちですか」と聞かれる。
しかも、それが全て別々のポイントカードだったりするから戦慄する。
いや、わかる。ポイントを付与して、お客さんを囲い込もうという発想だったり、少しでもお客さんに還元しようという気持ちはよくわかる。その結果として一番やりやすい、そして効果も高いポイントカードを導入する気持ちもわかる。
だがしかし。我々の財布はお金以上に既にカードでいっぱいなのである。
その課題を解決するのがまたビジネスで、電子化とか、スマホで管理とかそういう話にもなってくる。進化と言えば進化なのだろうけれど、いたちごっこだと言えばそうも言える。
ぼくは別にポイントカードの多さについて訴えたいわけではない。
行った先々で「ポイントカード作りますか？」と聞かれ、「Yes」と答えていたら、財布の中はもはやポイントカードだらけになるだろう。ただでさえクレジットカードやキャッシュカードがたんまりあると言うのに。
我々に（主に自分に言い聞かせている）必要なことは、「やらないことを決める」ことなのである。やることを決めるよりも先に、やらないことを決める。
あれをしない、これをしないと決めていくと、無駄なことがそぎ落とされていく。そうすると、自ずと「自分がなすべきこと」が見えてくる。色々やっているうちは、まだまだだ。悪くはない。でも、スゲーところまでは行かないかもしれない。
良く例えに出すけれど、しょうゆも味噌も塩もトンコツもタンメンもある店の担々麺と、担々麺専門店の担々麺とでは、どちらがおいしそうか。
そら、専門店じゃないかということになる。逆に、専門店なのに色々やってる店の担々麺に負けてしまっては、専門店のメンツか立たない。
もっと言えば、「うちは汁なし担々麵専門店でっせ！」となると、なんかそれだけでもう、ウマそうオーラが何割か増してくるではないか。様々枝分かれするラーメンの道をそぎ落とし、汁なし担々麵で勝負してくるわけだから。そりゃ、色々ある店の担々麺とは違う、となるはずだし、ならないといけない。
「いろんなことをする」というのは、そういうことだ。何かに特化することをしないということ。あるいは、ありとあらゆる店でポイントカードを作ってしまうということである（違うか）。
逆に、「いろんなことをする」を究めたっていいわけだ。あれもやってる、これもやってる。それが魅力になるケースもある。でも、そういう人も恐らく、何かしらの「軸」があるはずだとぼくはにらんでいる。そういう「いろんなことをする」は、強い。
でも、「就職に有利そう」とか「資格があると安心」とか「これからの時代に役に立ちそう」とか「ちょっと興味があるから」とか、そんな理由で身に付けたスキルや能力は、屁のツッパリにもならない。断言しよう。
必要なことは「自分はどう生きるのか」、「どういう人生を送りたいのか」、「どんなことで社会や人の役に立ちたいのか」を決めること。そこから、やらないこと、やることを決めていく。
「できるけど、やらない」は、めちゃくちゃカッコイイではないか。それは、不要なことをそぎ落とし、やらないことを決めたからこそ言えることである。
かと言って「できないけど、やる」のがダサいわけでもない。このあたりは日本語の難しいところだ。
ともかく。「やらないことを決める」ことから、ぼくも始めていきたい。
と書いて、ひとまず炭水化物抜きダイエットと、ランニングと、ファスティングはやらないことにした。デブまっしぐらである。
ほっとけ。
＝＝＝＝＝
編集プロダクション、出版社、企業広報など
文章を書いて20年のプロが、
あなたの話を聞いて
「想い」を文章にします。
ご依頼、お問い合わせはこちらから
＝＝＝＝＝
あなたが解決したいお悩みやテーマを聞いて、
あなたの中にしかない「答え」を
一緒に見つけに行くセッション、承ります。
＝＝＝＝＝
本当のあなたの可能性に出会う、
人生を楽に楽しく先読みする速読
『楽読』の体験会は↓↓こちら↓↓から
https://rth.co.jp/school/single-school.html?schoolId=6
