現代人に一番大切な「聞く力」
実は現代人に最も必要なスキルは「聞く力」なんじゃないかと最近考えている。
と言っても、ぼくはガリガリの1900年代生まれなので、過去や未来のことはわからない。なので、現代人に必要なスキルが、過去人や未来人にとってはどうなのか？については、ようわからん。
ともかく、2020年の今を生きるぼくが思うに、「聞く力」ほど大切なスキルは世の中にさほどない、と思っている。
「いやいや、プレゼンスキルっしょ」
「YouTube時代に話す力こそ最強」
「空気読める力じゃね？」
とか、色々な異論・反論・オブジェクション（懐かしいな。R.I.P筑紫哲也）はあると思うけれど、ぼくはそれらを一切聞かずに（「聞く力」とか言ってるのに）、敢えて持論を進めていく。
なぜ、聞く力が必要だとぼくが考えるか。理由は簡単。
「自分のことは自分ではわからない」からである。
当ブログの読者諸兄は「またか」と思われるかもしれない。でも続ける（聞かない）。
人間は（今のところ）完全に一人では生きていけない生物である。両親がいなければ、生まれてくることもできないし、生活する上でも他人との関わり合いの中で生きることがほとんどだ。
いくら家の中で引きこもって、一人で生きていると思い込んでいるとしても、その家や洋服や食事や、そのたもろもろの生活に関わる物資はどこから来ているかと考えれば、他者の存在を意識しないわけにはいかない。
全く一人で、人の手を借りずに生きようとするならば、無人島に行って魚や果物を採って食べ、一人きりで生活をするしかない。そんな生活をしている人をぼくは今のところ知らない。
他者の中で自分が生きるとするならば、多少なりとも他者（大げさに言えば社会）に貢献したい、想うのが人情だろう。もちろん、そう思わない人がいてもいい。それはそれで個人の自由だ。
しかし、ここで「自分はどう社会に貢献するのか」というテーマが出てくる。社会から何を求められているのか、何を提供できるのか。それを知るためには、人の話を聞くしかない。
例えばぼくが、いくら自分が好きだからと言ってガンダムの話をし続けるYouTubeを配信し続けたとしても、おそらくは社会への貢献度は極めて低い。なぜなら、ぼくはそれほどガンダムに関する知識がある方でもないし、おしゃべりが上手でもない。誰もそれを望んでいない可能性が高いわけだ。
社会にどういう課題があって、どういうことを解決しなければならないのか。それに対して、自分がどうお役に立てるのか。その両方が合致して、初めて社会のお役に立つことができる。
従来は、社会の問題を解決するために「会社」という組織があって、その会社で起こる課題や問題を解決するために社員がいる。多くの人がそういう形で社会の課題や問題と関わってきた。
もちろん、これから先もそういう関わり方は残るだろう。でも、もはやそれだけではない時代がそこまで来ている、とぼくは感じている。
必ずしも、会社という組織を介在させなくても、個人が社会の問題や課題を解決しうるかもしれないし、あるいは、ゆるくつながり合った個人同士が課題をクリアしていく可能性をも、ぼくは秘めていると思っている。
SNSが発達してきた以上、ある能力（才能と言ってもいい）と能力を持った個人同士が緩くつながり、従来の「会社」以上の問題解決力を持つ日が、ぼくは近いのではないかと思っている。むしろ、その世界を待望していると言ってもいい。
となると、あなたは何ができる人で、何をしたい人なのか？と知る必要が出てくる。そこで必要なのが「聞く力」だ。
あなたは自分で自分の「強み」や「弱み」を把握していると思っているかもしれない。でも、それが本当に周りからの評価と合致しているかどうかは、わからない。
だからこそ、周りの人から意見を聞いて、「なるほど、自分はそう見えるのか」と改めて自己分析を進めることが、これからの時代は大切じゃないか？と思っている。
かく言うぼくも、「あなたには『引き出す力』がある」と言われて、ポカーンとした経験がある。ぼくは無駄な文章をいくらでも書ける才能はあると思っていたが、人から話を聞いたり、奥の方にあるものを引き出したりする力は全くないと思っていたからだ。
聞いてみないとわからないものである。
あなたの才能は、実はあなた自身にはわからないかもしれない。
なぜなら、当たり前にそこにあるからである。
そして、社会は変わる。それこそ激変している。
従来の社会では求められていなかったかもしれないものが、この今になって、実はめっちゃ注目を浴びる才能になっている可能性だって、捨てきれない。
自分のことを自分だけで知ろうとしても、無理がある。限界がある。
だとしたら、潔く人に聞いた方が早い。
そういう意味での「聞く力」がまず一つある。
実は「聞く力」にはもう一つあって・・・というところで時間切れである。
もう一つの「聞く力」については、この記事のアクセス数によって書くか、書かないか決めたいと思う（そういや、三国志に『郭嘉』って知将がいたね、全然関係ないけど）。
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