手塚治虫の『ブッダ』を読んだ方が良いよと言いたいだけのブログ


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結論。

 

手塚治虫が描いた『ブッダ』を、みんな読むと良いよ。

 

 

今日のブログで言いたいことは、以上である。

 

そのくらい削ぎ落としても良いんだけれども、まあ、そこはそれ。

もうちょっとだけダラダラ書かせてほしい。

 

絶対的な悪役がいないストーリー

ブッダ』は、その名の通り、仏陀ガウタマ・シッダールタ)生涯を描いた物語である。もちろん、手塚治虫流の脚色や、架空のキャラクターが登場したりはする。

 

(ま、仏陀の生涯そのものがノンフィクションかフィクションか・・・みたいな話はとりあえず置いておいて、だ)

 

ブッダ』には、色々なキャラクターが登場する。弟子になる人もいれば、ブッダ(あるいはシッダールタ)への愛情故に、その修行を邪魔しようとする人たちも出てくる。

 

が。そのキャラクターたちの全てが、根っから悪い人間ではない描かれ方をしている。

 

何の因果か、そういう人生や役割を果たさざるを得なかった、という描かれ方をしているのだ。

 

例えば、ある国の王が、他国の王族を妃に迎えた。ところが、その他国はその国に反感を持っており、奴隷身分である侍女を王族と偽って妃に送り込んだ。

 

その王族と妃の間に生まれた子は、自分が奴隷の血を引いていることを引け目に感じて・・・とか。

 

そんなん、別に侍女の子だろうが何だろうが、関係ないやないか・・・と現代を生きるぼくらは思う。

 

でも、当時の彼にとっては、アイデンティティの崩壊に至る一大事なわけだ。だから、彼は母親に対して極めて残酷な態度をとる。

 

でもそれは、決して自分の本心ではなかったり・・・とか。

 

そういう心の内を見て、読者であるぼくらはいたたまれない気持ちになる。人間に生まれながらにして尊卑なんて存在するはずがない、と強く想う。

 

他にも、卑劣・下劣な行動をとる人間が何人か登場するのだけれど、その背景には、そうせざるを得なかった事情や心情が丁寧に描かれている。そんなところに、ぼくらは涙するわけである。

 

ぼくらの周りにも、どうしても好かない人間や、卑怯・卑劣なことをする人間がいるかもしれない。でもその裏側には、何か事情や秘めたる何かがあるのかもしれない・・・。そんな風に思わせられるストーリーなのである。

 

死を想え

ブッダ』の中で、強烈なインパクトを残すキャラクターはたくさんいる。ぼくの印象に残っているのは、アッサジである。

 

このアッサジ、ブッダが修行の道中で泊まった一家から、口減らしのために押し付けられた少年である。

 

彼は旅の途中で一度死にかけたところを、ブッダに救われる。それ以来、未来が見えるという不思議な能力を身に付けてしまう。

 

つまりそれは、どういうことか。

 

人の死、あるいは自分の死の時期がわかってしまうということである。

 

アッサジは自分の死期、そして死に方を悟り、その上でそれまでの日々を丁寧に生きようとする。そして、死ぬべき時が来た時、逃げも隠れもせず、堂々と死んでいく。

 

この死に方がまた壮絶かつ悲しく、かつ美しくさえあるので、これは本編でぜひ読んでいただきたい。

 

さて。ぼくらは幸いにしろ不幸にしろ、自分がいつ死ぬのかを知らない。明日死ぬかもしれないし、100年後も変わらずピンピンしているかもしれない。

 

だからこそ、日々をどう生きるか、がおろそかになってしまうのかもしれない。明日も生きるつもりでいるから、今日、この瞬間を生きるという意識があいまいになる。もし、明日とは言わないまでも、一週間後に死ぬとしたら?

 

今やっていることを本当にやり続けるだろうか?

 

伝えたい言葉や想いを、伝えないで済ませることができるだろうか?

 

自分が今為すべきことをしないという選択ができるだろうか?

 

そして、死の瞬間が訪れた時。「そうだよね」と落ち着いて、自らの死に向き合えるだろうか。生に固執して、ジタバタと死なないための方策を探したりはしないだろうか。

 

アッサジは、そんなことをぼくに問いかけてくる。

 

死ぬ準備はできているか?

 

そして、生きる準備と覚悟はあるのか?

 

死ぬことは、決して悪いこと、悲しいことじゃない。

 

しかし、この世で為すべきことをしないまま、この世を去るのはあまりに辛い。

 

自分の志を果たそう。

 

大切なひとに、大切な想いを伝えよう。

 

そして、死ぬ瞬間。安らかに、その事実に身を委ねる準備をしておこう。

 

そのために、今この瞬間を生きる。

 

そんなことを考えている。

 

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