【読んだ本】『99.996%はスルー』~お前もスルーしてやろうか(閣下風に)~

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『99.996%はスルー~進化と脳の情報学~』という本を読んだので、感想を書きたい。

 

↑クリックすると、詳しい情報が見られます。 

 

爆発し続ける「情報」

この本を読んで、何しろぼくがびっくりしたのは「ぼくらを取り巻く情報量は、加速度的に増え続けている」ということ。

 

増えているのは、なんとなくは気付いている。問題は、増え方のスピードである。

 

この本によると、有史~1999年までに世界中でストックされた情報を全てデジタル化したとすると、その総量は約2~3エクサバイト(エクサは10の18乗)になる、らしい。その情報とは、例えば本や雑誌、そういった諸々の蓄積されたものを指しているとのことだ。

 

ところが、1999年~2000年の1年間で、有史~1999年までと同等の2~3エクサバイトのデータが流通したというのである。

 

そんなバナナ、である。有史以来何百年もかけて積み重なってきた情報と同じだけの情報が、たった一年で流通するなんてことがあるものか。

 

と思うものの、確かに現代は昔に比べれば、情報量が増えていることは確実である。しかも、恐ろしいほどのスピードで。

 

江戸時代を想像すれば、当時は電話もFAXもテレビもラジオも何もかもないわけだし、何しろインターネットだって当然ない。

 

言われてみれば、思い当たる節はある。

 

ぼくは最近『古畑任三郎』を好んでYoutubeで見ているのだけれど、1stシーズンの放映が1994年。当時は携帯電話はおろか、インターネットもまだない。FAXで誘拐犯が身代金を要求することすら珍しいという状況だった。

 

一方で、1999年に放映された3rdシーズンでは当たり前のように携帯電話が登場している。

 

この間、たったの5年でしかない。ちなみに、iPhone 3Gが日本で発売されたのが2008年。つまりそこから10年くらいで、携帯電話や個人のモバイル、インターネット環境は激変した。

 

いま、我々は情報の洪水の中で生きている。

 

日々大量のメールやメッセージが飛び交い、ネットからは様々な役に立つか立たないかわからない情報が発信され、企業は企業でCMや広告をやっきになって見てもらう努力をし、ぼくらの身の回りとはおよそ関係なさそうな、芸能界や海外のニュースまでリアルタイムで報じられる。

 

そう。ぼくらはそういう情報の荒波の中をくぐり抜けながら生きているわけだ。そりゃ、意識的にスルーしていかなくては、全ての情報にまっすぐに向き合っていては、身体がいくつあっても足りゃしない。

 

「意識」と「無意識」のあいだ

一方で、ぼくらは情報に無意識的に反応してしまうこともある。

 

例えば。温かい飲み物を持って話すとき、人は優しい気持ちになりやすい。フカフカのソファに座って話すと、柔軟な対応になりやすい、という話がこの本でも紹介されている。

 

ぼくらの脳に1秒で入力される感覚の情報量は、毎秒千数百万ビット。一方、意識が処理している情報量は毎秒数十ビットに過ぎない、らしい。

 

つまり、意識は入力される感覚のほとんどを「スルー」していることになる。恐るべしスルー力

 

つまり、残りの入力情報を処理しているのが、「無意識」ということになるのだそうである。

 

ちなみに、将棋やチェスで「定跡」(いわゆるお決まりのパターンみたいやつ)があると、他に最善の手があっても見逃してしまうケースがけっこうあるらしい。無意識に、「定跡=正しい」と思える打ち手に、脳の回路をつないでしまうのかもしれない。

 

考えを変えれば、たった数十ビットしかない意識をどこに向けるか?が、ぼくらが生きていく上では大切、と言えるかもしれない。

 

何に意識を向け、何を見て、どんな話を聞くのか。意識は選べる。

 

限りある処理能力を、自分の望む方向に向けるのか。

 

はたまた、嫌だ・つまらないと思う方向に向けるのか。

 

なかなか示唆に富む話だと思いませんか。

 

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