悔しいです
爽やかである。
爽やかに、悔しいのである。
僻みも、妬みも、苛立ちも、歯がゆさもなく、いや、あるにはあるのかもしれないけれど、そんなものをはるかに飛び越えて、ただただ悔しい。
そして同時に、清々しいほどに爽やかである。
ぼくはいま、そんな心理状態にある。
悔しいとは、なんだ。
くやし・い
[形][文]くや・し[シク]
1 物事が思うとおりにならなかったり、はずかしめを受けたりして、あきらめがつかず、腹立たしい気持ちだ。残念でたまらない。2 後悔される。くやまれる。
個人的に、あまり「悔しい」という感情を抱いたことがない。いや、あるにはあるのかもしれないけれど、そこをきちんと見たり、味わったりしてこなかった、と思っている。
まあ、過去のことはどうだっていい。
爽やかなほどに悔しい想いをしている今、ぼくはとてもいい氣分である。
それは、自分の伸びしろやら、まだ成長できる磨きどころがあからさまに見えたから、だと思う。
どうしようもないこと、自分じゃどうにもこうにも手が届かないなと思うことには、人は多分悔しさなんて覚えないんだろう。
「悔しい」と思うってことは、多少なりとも、手が届きそうな気配を感じたから、なんだろうとぼくは思っている。
例えば。
自分が高校の弱小野球部の選手で、強豪相手に0対15で負けたとしたら、悔しいを通り越して「しゃーないな、これは」と思うだろう。
でも、1点でも返していたら、ひょっとしたらオニのように悔しいかもしれない。
ひょっとしたら、勝利に少しでも手が届いたかもしれないと思うからだ。
悔しがる、ということは、決して悪いことじゃない。
あなたにも言いたい。
悔しいときは、きちんと悔しがると良い。
僻むでも、妬むでも、羨むでもなく。
あるいは、自分を卑下するのでもなく、誰かを過度に持ち上げるのでもなく。
自分の磨きどころや、伸びしろや、さらに良くなるポイントをしっかりと見て、理想との違いを認めて、悔しがると良い。
なので、ぼくはいま、爽やかに悔しいを味わうことにする。
お約束だけど貼っとくね。
じゃまた。
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