「~じゃない」は、「理想」ではない


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ぼくがいま活動している「楽読」(楽しく早く楽に読める速読術)のレッスンでは、受講生の皆さんに質問をする時間がある。

 

このときに、ぼくはよく「理想」について聞くことがある。例えば、「理想の一日」だったり、「2年後の理想(どうなっていたいか)」だったり、「理想のパートナー」だったり。

 

これは、聞いてみると本当に人それぞれ、バラバラで面白い。

 

理想の一日を聞くと、ホントに一日何もしないで過ごしたいっ、という人もいれば、どこかに出掛けまくりたいという人もいる。人に会わずにのんびりしたいという人もいれば、24時間人と交流しまくりたいという人もいる。

 

こんな感じで、楽読のレッスンでは、自分が思っていること、感じていることをそのまま表現できる。そこがまた、魅力の一つだったりする。とても面白いので、ぜひ未体験の方は一度体験に来てほしいなと思う。

 

○「~じゃない」は「理想」じゃない

話がそれた。

 

で。この「理想」を聞いているとき、案外多いのが「こうじゃない」状態を述べる人。

 

・ストレスがなくて

・嫌な人に会わなくて

・お金に困ってなくて

・時間に縛られてなくて

 

エトセトラ、エトセトラ。

 

うん。わかる。そういう発想になるのもわかる。んだけど、このときにぼくは「聞きたいのは、あなたの『理想』ですよ」と伝える。

 

「Aじゃない」というのは、決して理想の状態とイコールではない。必要条件かもしれないけれど、理想とは違う。「Aじゃない」のと「Bである」ことは、イコールではない。極論を言えば「嫌われてない」のは「好かれている」のとは違うし、さらに言えば「愛されてる」とも違う。

 

「あの人から嫌われたくない」と思っている以上、好かれることはないし、ましてや愛されることもない。

 

また話がそれた。違う例を出す。

 

「お金に困ってない」状態と、「お金が十分ある」状態のどちらが理想ですか?と聞いたら、たいていの人は後者が理想だと思う。

 

「お金に困ってない」とは「お金に困る」という状態を避けたいという希望だ。もちろん、それはそれでいいけれど、ぼくが言いたいのは、わざわざ「お金に困る」を最初に置く必要ありますか?ということなのだ。あくまで理想を聞いているのだから、「お金が十分ある」、「使いたいだけ入ってくる」、「10億円稼いでる」とか、そんなんでも良いわけだ。

 

別に否定語を使うと現実化しない、とかそういうことを言いたいわけではない(もちろん、それもそうなんだけど)。

 

○「問題解決思考」の弊害のようなもの

ぼくらは無意識、「課題」や「問題」を解決しにかかるクセがある。それは悪いことじゃない。ト○タの「カイゼン」活動じゃないけれど、課題や問題をクリアすれば、そりゃ物事がいい方向に進んでいくことは間違いない。

 

ただ、課題や問題は、ぼくらが生きていく上では(おそらく)死ぬまでついて回る。なぜならば、探せばいくらでも出てくるものだからだ。

 

でも、最初に理想の状態を描いて、そこから現在地を見る。その上で、現在地が理想と違うから変えていく、というやり方だってある。最初にゴールイメージを設定するわけだ。

 

この理想、ゴールイメージを描くには、確かに訓練というか、練習が必要かもしれないな、と最近は思っている。この理想を描く力は、ホントに個々人で大きく異なる。

 

理想を聞いたら、まあいくらでも出せまっせという人もいれば、さっき書いたように、「~じゃない」を連発する人もいる。「いまが理想だから、何もない」という人もまれにいる。それはそれで良いんだけれど、よく聞いていくと、実は自分の本当の理想にフタをしている、ということもある。

 

基本、何が出てきてもいい。別にぼくは理想を描いて、それに近づくことだけが正義!というつもりは毛頭ない。「~じゃない」生き方を選び続けるのも良いし、自分の本当の理想に氣付くことなく、社会的、一般的に「幸せ」、「理想」と言われているものを握り続けるのだって、確かに素晴らしい人生かもしれない。

 

ただ、あなたがもし、現状なんかモヤモヤするとか、これで良いのかなと感じているとするならば、あなたの魂は、あなた自身の理想を実現したいと求めているのかもしれない。だとすれば、自分の本当の理想を見て、描いてあげることをおススメする。

 

ポイントは、アウトプットすること。自分の中だけで温めるのももちろん良いけれど、人に話せば話すだけ、あなたの理想は実現に近付くとぼくは思っている。

 

あなたの理想を誰も知らない状態と、周りのみんなが知っていて、応援している状態のどちらが現実化に近いか。ちょっと想像しただけでも、お分かりいただけると思う。

 

特に大切なのは、あなたの理想を笑わない、バカにしない、けなさない人と話すこと。あなたの理想がいくら突拍子もなくても、現実味が薄くても、壮大過ぎても、逆に小さすぎても、決して笑ったり、バカにせず、応援してくれる人と話すのが良い。そうして、理想にエネルギーを注ぎ続ける。

 

そうしたら、あなたの理想は現実に近付きつつある、とぼくは思うけど、どうだろう?

 

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