『コミュニケーション』の本当の目的について

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ここ最近、コミュニケーションを勉強したり、コミュニケーション関連の本を読んだりすることが増えた。興味の方向がそっちに向いているなあと、自分でも思う。

 

例えば、NVC(Non Violent Communication)。日本語だと「非暴力コミュニケーション」になるんだけれども、別に暴力的コミュニケーションとは、言葉より先に拳が飛んでくるコミュニケーション、みたいなことを言いたいのではない。当たり前だけれど。

 

僕らはついつい、攻撃的、言い換えれば暴力的なコミュニケーションを取ってしまうことがある。例えば、パートナーが靴下を脱ぎっぱなしでその辺に置いてるとする。その時に、ついこんな風に言ってしまうことはないだろうか。

 

「また靴下脱ぎっぱなし!」

 

うん。まあ、そりゃそういう反応になるわな、とも思う。でも、

 

「靴下を脱いだら、まとめて洗濯機の横のかごに入れておいてもらえると嬉しい」

という伝え方ができたら、どうだろう。多少、受け手としては責められている感じが薄れるんじゃないかと思う。

 

もちろん、色々な手法や側面はあるんだけれど、NVCは他人を攻撃しない、自分の意見やニーズ、要望を相手に伝えることで、相手とのコミュニケーションを円滑にする手法だと思う(僕の認識では)。

 

だから、そこには「〇〇すべき」、「〇〇でなくてはいけない」はない。「自分が(相手に)こうしてほしい」という希望が基本になる。

 

さっきの例で言えば、最初のコメントは「靴下は脱いだら片付けるべき!(なのになぜやってないの!)」という意識が背景に隠れている(と、僕は見る)。

 

一方、後者のコメントは「(自分は)そうしてもらえると嬉しい」という自分のニーズ、要求から発信をしている。だから、相手を責める(≒暴力的な)コミュニケーションにはなりにくい。

 

僕がいま力を入れて活動しているリターンスクール(リターントゥヒューマンスクール)のベースになる「リターンコミュニケーション」も、同じような考え方だ。「こうした方が良いよ!」、「こうじゃなきゃダメだよ!」みたいなことは、原則言わない。コーチングに近い感じもするけれど、少し違う(んじゃないかな。コーチング知らんから、わかんないけど)。

 

リターンコミュニケーションでは「僕は君の話を聞いて、こう感じるけれど、僕の話を聞いて、君はどういう印象を受ける?」という表現をよくする。決して自分の意見を押し付けたり、無理強いしたりはしない。あくまでも自分の印象や相手にフィーリングを伝えるだけ。そこには正しいも間違いもない。

 

■コミュニケーションで得られるもの

僕がコミュニケーションに興味を持ったのは、昔からコミュニケーション能力が高かったから・・・というよりも、むしろコミュ障に近かったからじゃないかと推測している。

 

人に何かを言う、あるいは人から何かを言われることが、僕は以前あまり好きではなかった。人からアドバイスを貰うのも、どちらかというと苦手だった。

 

一方で、最近はコミュニケーションの重要性も感じている。

 

僕が今、なぜコミュニケーションが重要だと思っているのか。もちろん、こちらの考えていることを相手に伝えたり、相手に自分の希望通り動いてもらうための情報伝達とか意思疎通のためにも必要だけれど、それ以上に感じるのは「自分自身のことがさらに良くわかるから」だったりする。

 

「自分のことは自分が一番よくわかっている」と思うかもしれないけれど、最近の僕は自分自身のことこそ一番分かってない氣がする。

 

例えば、自分としては「こうでなければいけない!」と思うことが、他の大勢の人から見ると「え、どっちでも良くない?」ということも多い。固定概念とか、自分が勝手に作ったルールとか、いわゆる「常識」というヤツだったり、親からのしつけ(あるいは「押し付け」)などなど、そういうものによって、人々は割と「~ねばならない」思考を身に着けていく。でも、それもこれも実は単なる「くせ」のようなもの。必要がなければ、手放せばいい。

 

ただ、自分自身の思考や行動のパターン、あるいは「くせ」は、自分自身で氣付くのが大変難しい。なぜなら、無意識でやってしまっているから。自分では無意識なんだけど、結果として、同じ思考・行動パターンを繰り返してしまうことは良くある。

 

だから、そういう思考や行動のくせを他人の視点から指摘してもらえるのは、案外ありがたいことなんじゃないか、と思う。ただ、その指摘を受け取れる準備が出来ているかどうか、という問題はある。また、見た側の伝え方もある。

 

「あんたがそういう考え方だから、いつも上手くいかないんだよ!」的コミュニケーションだと、言われた方はキツイ。いや、それを受け止めて、改善していける人もいるかもしれないけれど、少なくとも僕は無理だ(笑)。だから、以前の僕は人とコミュニケーションを取るのがあまり好きではなかった、というのはある。

 

それは、親切心や「相手に良くなってほしい、良い方向に進んでほしい」という気持ちから発せられていることも分かる。ただ、キツイものはキツイ。

 

ということに、最近僕も氣が付いた(笑)。だからこそ、相手のフィールドに侵入しない、相手を責めないコミュニケーションを学んだり、実践しようと心掛けている。

 

ま、時にはやっちゃうこともありますけどさ。意識しているだけ、かなりいいはずだよ、と思っている。

 

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