20170119_人それぞれの価値観、あるいは「あとちょっと」をどれだけ待つか

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Photo by Chisako Abe
 
 
「あと少し、待つか待たないか」という選択を迫られることがある。
 
基本的に僕はせっかちなので、あまりガマンしたり、待つことは極めてまれです。でも先日、「ああ、自分はコレは待つのに、コレは待たないんだな」と氣がついたことがあって、面白いなと思ったのでブログに書きます。
 
皆さんはどっち派かな!?(慣れない問い掛け)
 

■僕が待つ、ちょっとしたこと

・映画のエンドロール
これは待つ、というか、基本的に全部見てから席を立つ。いくらつまらないなと思った映画でも、知ってる人が一人も出ていないブラジルの映画でも、エンドロールまで見る。よほどお腹の具合がアレで、一刻を争う場合は別だけれど。
 
この間二本立ての映画を観に行ったとき、たまたま座った隣の人(女性二人連れだった)が、一本目のエンドロールの最中に「良かったね、この映画、良かった良かった」と感想を話し出し、「次は何時から?」とスマホを取り出して二本目の開始時間を確認し始めた。
 
もう一度言いますけど、エンドロールの最中に、です。
 
おー。あとちょっとで終わるの分かってるのに、待たないんだなーと思って、二本目。エンドロールが始まったら「あれ、予約、何時から?」などと言い始め、そそくさと出て行かれました。
 
ええ、エンドロール中に。
 
あ、怒ってません(笑)。ただ、なるほどー、と思ったのです。
 
僕はたぶん、映画の後に予定を入れるなら余裕を見るし、例え次の予定までギリギリだったとしても、たぶん(あくまでもたぶん)、エンドロールまで観る。そこは、僕と彼女たちとの違い。面白い。
 
・助っ人外国人(ただし夏場まで)
プロ野球にしろサッカーにしろ、助っ人外国人がいるじゃないですか。彼らが活躍し始めるのをいつ頃まで待てるか。僕はけっこう待つ派、待てる派です。
 
春先、シーズンインしてもしばらく不調な助っ人がいても「大丈夫、夏場に爆発するから」と、待つ。
 
たいてい助っ人は春ではなくて夏頃にピークを持ってくるし、暖かい国(野球ならドミニカとかキューバとか、サッカーならブラジル)の人が多いから(偏見)、夏場頃にブレイクすればそれでよし、と思う。
 
その代わり、夏場を過ぎても泣かず飛ばず、という時ももちろんある。そりゃもう、仕方がない。
 

■僕が待たない、ちょっとしたこと

・沸騰
うん。待ちません。と言っても、カップラーメンを指を浸けても平気なくらいぬるいお湯で作るとか、そこまでではない。
 
電気ポットを使ってお湯を沸かすと、「沸騰まであと◎分」とか表示されることがある。さすがに「あと10分」の時は待つけれど、「あと2分」くらいなら待たない。
 
あと、お湯が沸くとピーっと鳴るヤカンがありますよね。あれもピーっと鳴るまで待たない。たいてい、目視で「沸いたな」と思ったら、お湯を注いじゃう。
 
だって、お湯の温度が沸点に達してても、達してなくても、体感温度に大差ないでしょ?むしろ、チンチンに沸いてると熱過ぎて困ったりする。待つだけの理由がない。
 
・二人並んでるラーメン屋
基本的に、僕は待つのと行列が嫌いなので、よほどのことがないと並ばない。
 
だから、何分も並んで名店のラーメンを食べるくらいなら、並ばずに凡店(という言葉があるかどうかは知らない)のラーメンを食べる方を選ぶ。
 
ただ、この「二人」というところがミソで、並んでるのが一人で、その店のラーメンがとても食べたい、となれば、待つ可能性はある。ただ、二人並んでたら、どんなにその店のラーメンが美味いことが分かっていても、待たない。
 

■みんな違って、みんな良い

ここまで読んでくださった方の中には「え?それ待つのかよ」とか「それくらい待てないの?」と思われる方も多いと思います。そう、それで良い。むしろ、それが良い。
 
人はそれぞれ違うように生まれてきて、それぞれ違う環境で育ち、それぞれ違う価値観を持って生きている。だから、全員違って当たり前。
 
映画のエンドロールの途中で席を立とうが、春先からバカスカ打たない助っ人外国人に文句を言おうが、美味しいラーメンのために2時間待とうが、もう、それはそれ。なるほどねー、である。僕はやらないけど、というだけの話。
 
かくいう私も時々「いやー、それくらい待てないのかよ」とか、逆に「なにチンタラやってんだよ」と思うことがあるので、そういう時には、元・巨人のジェフ・マントのことを思い出して、「そうそう、感じ方は人それぞれ」と、自分を納得させようと思います。