神奈川県秦野市は、実は水の都だった

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 (出雲大社関東分祠の湧き水。珍しく本文と関係のある写真)
 
最近、「水」に関することを見聞きする機会が増えてきた気がします。
 
僕が子どもの頃は、水なんてタダの代名詞みたいなもので、水を「買う」なんて、考えもしませんでした(もちろん、水道代は払っていましたが)。
 
ところが、最近はペットボトルの水を買うのが当たり前になり、水道水は飲まない人も増えているようです。なんて、他人事のように書いていますが、僕も最近、水道水はほとんど飲みません。
 
それはさておき。最近 僕が見聞きした、水に関するお話について、これから少しずつ書いていきたいなと。
 
秦野は、実は水の都だった、というお話です。
 
先日、お友達に誘われて秦野にある出雲大社関東分祠で開かれていたほおずき市に行ってきました。
 
僕は全く知らなかったのですが、秦野は実は水が美味しいことで有名なのだそうです。
 
環境省が選定する「名水百選」の30周年記念事業として行われた「名水百選選抜総選挙」(まあ、このネーミングがどうかってのは、とりあえず置いておいて)で、「おいしさが素晴らしい名水部門」で1位になったのが、秦野の水だったそうな。
 
しかも、お邪魔した出雲大社には湧き水があって、近所の人がペットボトルやポリタンクで汲みに来るほど水量、水質共に素晴らしいという。飲んでみると、確かにさっぱりした飲み口で、とてもおいしい。
 
しかも、この出雲大社関東分祠の宮司さんがイケてる素晴らしい方で、2020年までに秦野の人口と同じ17万本の植樹をしようと、私財を投入して取り組んでいるというではありませんか。
 
彼が展開している植樹のポイントは、松や杉などの単一樹種を植えるのではなく、その土地に自生している樹木のドングリを集め、苗木を育てて植樹をしていること。
 
だから、カシやシイ、コナラなどの照葉樹を混植することになる。これによって、「鎮守の森」を作ろうと言うのです。
 
この、自生している樹木のドングリを使って、混植をするというところが、僕的にはとても良いなと。個人的な感想でしかないですが、単一の種類しかない林って、自然なのかもしれないけれど、何となく不自然な印象を受けるのです。何となく、面白みがないというか。雑木林を意図的に作る、しかも、地域に自生している樹木を使おうという点が、すごく良いなあと。
 
秦野は元々湧き水が有名なところだったらしいのですが、宮司のこういう取り組みも進んでいる。素晴らしい。日本は産油国じゃないけれど、言ってみれば、産「水」国ってことですよね。
 
中国は黄河揚子江の水があまりきれいではなかったため、素材にしっかりと味をつける中華料理が発達し、日本はきれいな水が豊富に出たから、刺身や、刺身を水にくぐらせる「あらい」のような日本料理が発達したと聞いたことがあります(ガセネタでも、苦情は受け付けません)。
 
昔は、なぜ日本には石油が出ないのか!と思ってたのですが、きれいで美味しい水が出るというのも悪くない。いや、むしろイイ!!
 
兎にも角にも、秦野の出雲大社関東分祠はとても素晴らしい、ステキな場所でした。