何の意味もない文章を、村上春樹っぽく書いてみた(その3、あるいは『鳩』との対話)

「なぜ、銭湯の隣にコインランドリーがあるのか、考えたことはあるかい」 「鳩」は、抑制のきいたバリトンで、ぼくに問いかけた。 あるいは、その問いはぼくに向けられたものではなく、ただ、そこに観賞用のために置かれた問いだったのかもしれない。今とな…

数字について

太った。 自分がベストだと思っている体重ははるかに超え、自分の中で「大台」と思っているラインをも、いつの間にか超えていた。 いまの私の家には、体重計というものが存在しない。なぜか。必要がないからである。ぼくは自分の体重を毎日計って、増えたの…

名前、特に人名について

誤字脱字にものすごく敏感な人と、ものすごく鈍感な人がいる。 いつも繰り返し言うけれど、良い悪いの話ではない。どちらかと言えば、好みの問題である。 ぼくがついつい気になるのは、人の名前を間違える人、である。特に漢字。ぼく自身が「あべ」という、…

一生抜かない刀を研ぎ続ける

「一生抜かない刀を研ぎ続けるのが、武士道である」と、ある人から聞いた。 そして、ぼくのチキンヘッドでは処理しきれない何かを感じつつも「そりゃスゴイ」と思った。 一生抜かない刀を研ぎ続ける。 パッと聞くと、「それ、意味あるんですか」と聞きたくな…

書くことの作法、あるいは才能を伸ばすこと

ごくまれに「ブログ読んでます」と言っていただけることがある。これは大変うれしい。7割3分、自分のために書いているブログであるとは言えども、誰かのためになっている(それが例え、ちょっとした暇つぶしであったとしても)とすれば、嬉しいことだ。 そし…

フリーランスとして活躍するために必要なこと

ちょっと前にも書いたけれど、「フリーランスとして活躍するために必要なこと」について、改めて書いてみたい。こう書くと、だいぶ偉そうだなと思うのだけれど、反面教師的に読んでいただければと思う。 と言いつつ、これに関してはいくつか(というか、星の…

力を抜くのか、力が抜けるのか

当たり前といえば当たり前なことなのだけれど、「肩の力を抜く」といったことを言う。 (妄想、ここから) 「もっと肩の力を抜いて、気楽にやってみたらどうかね、きみ」 なんてなことを、まじめが取り柄で四角四面で、融通が利かない社員に対して、ちょびヒ…

ぼくは旅するように生きていきたい

ずいぶん詩的というか、ポエム風味の強いタイトルにしてしまったけれど、これはぼくが結構本気で思っていることである。 正直に言えば、リアルなぼくは結構荷物も多いし、捨てられない思い出の品なんかも多い方で、どうやっても「ミニマリスト」とかにはなれ…

企業で働くこともリスクになりうる

これはもうタイトルのまんまで、これ以上言いたいことは特にない。 これで終わってしまうのもあんまりなので、少し説明を加えていきたい。 ぼくらはついつい「企業で働いていれば安心だし、安定している」とか、「フリーランスは不安定だから怖い」と思った…

「朝が弱い」あるいは「朝に弱い」ことについて

朝が弱い。 と言っても、朝チーム対昼チームで、昼チームが圧勝したとか、朝の時間帯の売り上げが悪いとか、朝潮が負け越したとか、そういうことを言いたいわけではない。 そもそも、朝チームと昼チームって何だ。バイトのシフトが朝のグループと昼のグルー…

働くということ

振り返ってみると、名前を聞けば誰もが知っているような(たぶん)大企業のグループ会社で勤務した経験から、雑居ビルのワンフロアを借りて数十人でやっている零細企業で働いた経験から、一人でフリーランスとして仕事をするということも経験させていただい…

「人が作ったものではないもの」を見ること

先日、友人に誘われて鋸山に行ってきた。 鋸山とは何かというと、山である。 これではさすがに「読者をバカにするな」と暴動が起きかねないのでもう少し説明すると、千葉県にある、山の中に建てられた寺院である。詳しくは、ウィキペディアにお任せしたい。 …

まず、放つ

まずは放つこと、一歩踏み出してみることからしか始まらない。 ぼくのことを知っている方は「そうだね」と思われると思うけれど、ぼくはものすごく慎重派である。こう書くと聞こえが良いけれど、正確には及び腰というか、逃げ腰というか、へっぴり腰というか…

節分と多様性

年中行事みたいなものからご無沙汰するようになって、だいぶ経つ。 昔は(といってもそこまで昔ではない、ここ10年くらいか)、そうは言っても、割となんやかんやと年中行事をやるタイプの人間であった。クリスマスには鶏を一羽丸ごと焼いてみたり、お正月に…

ありがたくないことも、ありがたい

一見「ダメなこと」、「失敗したこと」も実はダメではなくて、前進するためには必要なこと、なんだよなと思ったりする。 ぼくは基本的に(これは前も書いたけれど)、自分が不得意なこととか、上手くできないことはどうにかやらないで済ませようとする傾向に…

【非公式】ミルクボーイの漫才を作ってみた_「ツイッター」

「どもー。よろしくお願いします~、ありがとうございますー。ねっ。今、野田クリスタルの上腕二頭筋をいただきましたけれども」 「こんなん、なんぼあっても良いですからね」 「ありがたいですね」 「ところで、唐突なんやけど、うちのオカンが好きなSNSが…

この世は矛盾で成り立っている、という話

この世の中は、矛盾で成り立っているのだな、と思う。 例えば、自分のことを一番知っているのは「自分」だけれど、自分では、自分のことがよくわからない、ということが起こったりもする。 自分は何が好きで、何が嫌いで、何を大切にしていて、どういう人生…

出来ないことは、ダメじゃない

出来るようになるまで、やるしかない。出来ない自分を楽しめるか。 どちらかと言うと、割と何でもそんなに苦労せずにできるようになってきた人である。 あ、私自身のことである。 もう少し正確に言うと、「ちょっとやって出来なかったものは、やらずに通って…

全く意味のない文章を村上春樹風に書いてみた(その2、または「鳩」との対話)

「『揚げ物』というものの本質を考えたことはあるかね」 「鳩」はそう言った。 それは、もはや質問なのか、ただのひとりごとなのか、あるいは空に捧げられた祈りの言葉なのかも、ぼくにはよくわからなかった。 ぼくはひとまず黙って、ハイネケンを口に運んだ…

「楽しくないからやらない」の限界

「楽しい方を選ぶ」とか「苦しかったらやめる」という物事の進め方、というか、スピリチュアル業界(なのかな)の教えがあると思うのだけれど、ぼくは実は、必ずしもそうでもないかもね、と思っている。 ある人と話していて聞いたのだけれども、その人は「新…

バランスの取り方について

今日はちょっと、一言だけ。 決めるべきこと、決めておきたいことだけは決める。その上で、あとはいかようにも。 そのくらいでいるのがいいのかもしれない。

いるか、いらないかの向こう側

本来は捨てられてしまうようなものに、再度価値を吹き込むというか、再利用するというのがどうやら好きらしい、とわかった。 例えば、ぼくが今使っている名刺入れは、米袋と畳のヘリで作られたものだし、ぼくが愛用しているビジネスリュックは、廃タイヤと帆…

プロセスにこそ価値がある時代

無印良品で、『発酵ぬかどこ』を買ってきた。 知らない方にどんなものかを説明すると、昔は各家庭で作っていた(らしい)ぬかどこを、無印さん(むろん、どこかに委託しているんだろうけど)が作って、チャックのついた袋に入れて販売しているもので、カブと…

「あなたの才能を伸ばすこと」こそが大切だという話

人は、目の前にあることにとらわれがちな生き物である。それは、仕方がない。だが、それによって大切なことを見落としてしまうこともあるのではないか、という気はしている。 例えば、のび太(国民的マンガ『ドラえもん』に出てくるアイツ)の特技は「昼寝(…

楽しい方が楽しい

最近、楽しいなと思うことが増えている。 ・・・いや、そんなわけがない。世の中は新型コロナウイルスの影響で大変だし、緊急事態宣言発令中だし、何かとユーウツな世の中だし、トランプさんは退任したし、風の時代だし、ライオンズゲートは閉まったし、こん…

オンラインとオフラインの間に

今までオフライン(と敢えて言おう)でやってきたことをオンラインに置き換えるだけなら、それは無意味だし、ぼくはそれを「進化」とは呼ばない。 ぼくはオンライン万歳論者ではないし、どちらかと言うとオフラインにこそ価値があると思っているけれど、「今…

基準を作ると基準にとらわれる話

とんでもない戒厳令というか、そういう類のヤーツが発令されていることをご存じだろうか。 あ、「緊急事態宣言」のことではない。あれも発令されているけれど、あちら側のお話ではない。 うん、アメリカや海外のお話でもない。トランプ大統領がディープナン…

何の意味もない文章を、村上春樹っぽく書いてみた。

「蕎麦が、スパゲティより優れている点を知っているかね」 そう「鳩」はぼくに尋ねた。 薄暗く、かすかに聞こえる音量で(そして、それは間違いなくマスターによって完璧に制御されている)パット・メセニー・グループの曲が流れるバーのカウンターで交わさ…

制限と創造性の美しき関係

この間、自分が好きなスポーツについて話す機会あった。自分が好きなスポーツについて話すのももちろん楽しいけれど、人が好きなスポーツについて話しているのを聞くのも楽しい。 そこで気が付いたのだけれど、ある種の「枠」があるからこそ、物事は面白くな…

求められていることをする強さ

お笑い、特にネタ番組を見るのが好きで、よく見る。 と言いつつ、うちにはテレビがない(西田敏行風に)ので、YouTubeで探したり、TVerなどのネット配信番組を探している。だから、お正月の『ドリーム東西ネタ合戦』とか『爆笑ヒットパレード』をリアルタイ…